蒸し暑い日が続きますが… 2
みなさん、こんにちは。仰星館の熊五郎、坂田です。
今日は昨日に引き続き、日本の蒸し暑さについて触れたいと思います。
昨日の記事では、暑さには気温だけでなく湿度が大きく影響を与えているとしました。では、湿度とはいったい何なのでしょうか?
中学2年生の理科を学習している方ならば、もちろんお分かりですね?
そう、湿度とは「ある温度での飽和水蒸気量における実際に含まれている水蒸気量の割合」のことです。
はい、よく分かりません。飽和水蒸気量?実際に含まれている水蒸気量?難しい言葉が並んでいます。
では少しだけ解説しましょう。
空気には含むことのできる水蒸気量というのが決まっています。この最大量を「飽和水蒸気量」といいます。「飽和=満タン」という感じですね。
ここでは感覚がつかみやすいように、アパートを想像してみましょう。このアパートには20部屋あるとします。この部屋の住人は水蒸気です。つまり満室の時が「飽和している状態」です。
そして、この部屋には住人である水蒸気が20部屋中10部屋にいたとします。
つまり、20部屋(飽和水蒸気量)中、10部屋(実際の水蒸気量)が埋まっている状態ですね。全体の半分です。
これを割合(パーセント)で示すと50%です。
この50%という割合が「湿度」です。
「飽和水蒸気量20のうち、実際に含まれる水蒸気量は10だから、その割合は50%」ってな感じですね。
ということは、「湿度が高い」=「水蒸気が入ることのできる部屋が残り少ない」ということです。
湿度50%では20部屋中10部屋が埋まっています。残りの空き室は10部屋ですが、湿度80%では20部屋中16室が埋まっていることになるので、残りの空き室は4部屋です。
この「水蒸気が入ることのできる残りの部屋数」が私たちの暑さにかかわってくるわけです。
暑いとき、私たちの体は体を冷やそうと汗をかきます。
しかし、ただ汗をかいても意味がありません。汗は乾かないと意味がないのです。汗は乾くときに体の熱を吸収してくれます。こうして体の熱が下がっていくのです。
では、乾くためには空気がどうなっていないといけないのか?
汗は液体ですが、乾くことで気体になります。つまり水蒸気です。
先ほどのアパートの例を踏まえると、乾くためには水蒸気になったときに入れる部屋がないといけません。となると、空き室の多い空気(=湿度の低い空気)はどんどん汗が乾くことができ、汗が体の熱を吸収してくれます。
逆に空き室の少ない空気(=湿度の高い空気)は全然汗が乾いてくれません。ということは汗が体の熱を吸収してくれないので、私たちは暑く感じたままなのです。
よって、日本とエジプトを比べた場合
【日本の夏】
気温が高く、湿度も高い=汗をかいても体温が下がりにくい。
【エジプトの夏】
気温は日本よりも高いけれど、湿度が低い=汗をかけば体温を下げやすい。
以上のようになります。だからエジプトの方が来日されると「日本は暑い」とおっしゃるのですね。
まぁ、ここまで理屈っぽく自分なりに暑さについて書きなぐりましたが、坂田はこう思います。
「最近の日差しはきつ過ぎじゃ!湿度が高かろうが低かろうが暑いものは暑いんじゃ!」と。